昨日、DOCOMOMO Japanの総会が所沢聖地霊園で行なわれました。
この礼拝堂と納骨堂は、師匠の池原義郎先生の設計により1973年に完成しました。所沢の市街地から外れた緑豊かなこの地に、自然や環境と建築は一体のものであるという思想のもと、大地や水、風や光などの自然のエレメントから汲み取られた造形で隅々までデザインされています。霊園全体を取り囲んでいる武蔵野の雑木林、暖かい土手の造形や厚いコンクリートの壁の囲みによって礼拝堂と納骨堂はやさしく包まれ、明るく静かな祈りの空間を創り出しています。
老朽化を理由に、一時期取壊しの検討もされておりましたが、現理事長就任を契機に建築に対する意識が変わり、一転して保存する方針になりました。弟子としても、所沢市民としても胸を撫で下ろした次第です。先日、長い間枯れていた水盤も霊園側のご尽力により復活する事が出来ました。微力ですが、少しずつ復原のサポートをしていきたいと思っております。
2015年4月27日